かはづ書屋2018年9月公演「Dの再審」。

無事に、というか大成功で終えることができました。

結果として、とてもスペシャルでギフトな公演になりました。

まさか、かはづ書屋でダブルコールが起こるとは思いませんでした。本当に有難いことです。

正直、Dの再審の再演が決定したときは脂汗がとまりませんでした。

またあの空間へと行くのか、と恐れおののいていました。

今回もやっぱり恐ろしい空間となりまして、ちょっとやそっとの勇気ではあそこへ赴けない空間でした。

でも、やって良かった。心の底からそう思います。

こんなにも沢山のお客様に観ていただけて、毎回完売で、評判も良くて、追加公演も出来て…

ダブルコールが全員バタバタするというリアル感(笑)

正直、意外というかなんというか。

こんなにも受け入れて貰えるとは思ってなかったので、なんだか不思議な感覚でした。

ともかく嬉しすぎて、困惑するという初めての体験でした。
毎公演、本当に暖かい拍手を頂き、本当に本当に嬉しくて、ひっそり涙を流してました。

折口。

折口幸吉。元検事、現弁護士。

初演より、人間として生きることが出来たと思います。

普段はあんまり喋らなくて、とても近寄りがたく、でも心の中には情熱のマグマが沸々としてる。そんな奴。

折口の熱さにどんどん導かれて物語へと没入できました。

折口は私のとても大切なスペシャルな役だと思ってます。

こいつのお陰で成長できる。そんな役。

そういう役は、折口含めて３つしかない。

今回辿り着いた折口は私の中でまた新しい扉を開いてくれた。

もし万が一次があったら、また、より深く潜ってやる。

折口幸吉、また会おう。必ず！

追加公演が決まり、結果、タイトでハードになってしまったスケジュールを嫌な顔ひとつせずに演りきってくれた客演の皆様とスタッフの皆様には感謝しかありません。

一人残らず、物語に入り込んで、ハイポテンシャルで厚みのある芝居をしてくださりました。

それをスタッフの皆様が大地のようにしっかりと支えてくださって。

かはづ書屋としてはこんなに嬉しいことはありません。

一つの物語を全員が全身全霊で編み込んでいけた。これは奇跡だと、そう感じています。

そして、その目的地へと導いてくれた、作・演出の柳井さん。

この力強い「Dの再演」という作品を書いて、今回の道筋を根気よく、耕して整地して導いてくれました。役者が安心して歩けるように、走れるように。丁寧に創りあげてくださいました。

作品も演出も本気で天才とかそういう言葉では括れない凄い人だと思ってます。

何年も演劇に携わっていると、時に出会うことがあるんです。

奇跡のような力を持った脚本に。

知らない間に色んな人が集まってくる、そんな脚本。

「Dの再審」はそんな脚本だったと思います。

きっとまた…。

そんな気がします。

密室にとらわれたのは探偵の罪

飛び交うは論理と情念の弾丸

かはづ書屋「Dの再審」

これにて閉廷。

観に来てくださった皆様、応援してくださった皆様、お力添えくださった皆様、そして力強く頼もしい座組のみんな、本当に本当に本当に有り難うございました！！
どうぞ、かはづ書屋を今後とも宜しくお願いします。

かはづ書屋

島田雅之


【おまけ、というにはボリューミーなおまけ】
観に来てくださった仲間たちとの沢山の写真を。